書きたいものがない時代の文学作品

1970年にノーベル文学賞を受賞したソルジェニーツィンの収容所群島は、書きたいものがその文章からあふれでてくる。
1976年に「岬」で芥川賞を受賞した中上健次の作品にも書きたいものが表現されていた。
もともと、表現したいものがあって始めて文学作品は成立していた。
ところが、ここ十数年の芥川賞受賞作品は、何を書きたいのかがわからないものが多すぎることになる。
必然的に、受賞後数作でスランプに突入。
一定の文学レベルを維持できなくなる。
書きたいものがない時代ゆえしょうがないのだが、公募文学賞の一次選考者のレベルで
考え方が保守的になっていて、安全牌を選ぶようになってきているように思えてならない。

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