文学作品・小説創作講座を始めてみようと思います。
小説、とりわけ文学作品を書く場合、まずやるべきことは多くの文学書を読むことになります。
どんなに先端的・独自な作品でも、模倣なくして想像はできないからです。
そして、それらの読書体験を経たのちに創作が始まるのですが、最初に起承転結にもとづいた
ストーリーがなければ、設計なしに家を作るようなものでうまくいきません。
そのストーリーを含めた創作の為に最初に必要なものが「プロット」です。
プロットを辞書などで調べるとストーリーの要約とあります。
ここで、ストーリーを作るのが最初かというとそうでもないのです。
ストーリーと同時並行して、登場人物をどんな人にするか、どんな場面を描いていくか、
世界観は? といった設定がストーリーと前後、あるいは同時並行で作られていきます。
これらが決まって作品の執筆を始めたとしても、何度も書き直すことになります。
どうしてか?
それは、じつにかんたんなことで、プロットを考えただけで、その組み立て直し、
設計がされていないからです。
組み立て直しに必要なものは、
人称の決定に始まって、どこにどんな登場人物をどのように登場させるか?
その章は過去形で書くのか、現在形で書くのか?
先の章で描いた伏線を、どこの章でどのように回収するのか?
最初のシーンはどう描くのか?
最後はどんなふうにするのか?
を考えることになります。
と、ここまで書くと、
読書という受け身の立場でいただけでは小説が書けないことがわかるはずです。
今書いたことを考えながら読書する人だけが、
よりよい小説・文学作品を書けるのです。
それゆえにじっさいに小説を書く準備、プロットから作品を作り上げるために
他の小説家の作品を能動的に読書することが重要になります。
では、どうするのか?
写経のように文章を写したりすることでもなく、もっと能動的な作業が
自分の作品のプロットを作るために必要なのです。
その作業とは何か? は次回に。